巷はクリスマスですが、私の家人が私以上に年中行事に関心がない事もあり、私も今まで以上にイベントものから取り残されています。
ただドイツは24日の午後から26日まで休日でお店は一部のキオスク(タバコ屋商店みたいなもの)を除いて全部閉まっています。ですので、ここは私も世間に習って24日の午前中までに食料品等をまとめ買いした次第です。
家人は現在仕事で日本に一時帰国中なのですが、ケルンの自宅にいる時は、職業柄家にいる事が多いので良く料理をしてくれます。そして私が愛読している雑誌「クウネル」の影響か常備菜にはまるようになりました。(彼は自称「弁当男子」ならぬ「常備菜男子」を目指しているそうです。)
ただ彼が日本に帰って10日以上経つので、我が家の常備菜は底をついてしまいまして、私も真似をして買いだめしておいた食料品で常備菜を作ってみました。
私が作れるのは、きんぴらやナムルなど簡単なものばかりですが、これが非常に便利ですね!野菜を手軽に沢山取れるし、練習から帰ってきてちゃちゃっとみそ汁などを作ってご飯を炊いて常備菜があれば、あっという間に立派な夕ご飯になりました。備えあればなんとやら、とは全く持って!の一言です。
そんな常備菜夕ご飯を食べながら「電子音楽は常備菜だ!」という家人のモットー(?)を思い出し、非常に打楽器にも通じる部分をしみじみ考えました。
(私の家人は電子音響を使った作曲やセンサー楽器でのパフォーマンス、そしてその為のソフトウェアのプログラミング・指導を生業としております。)
電子音楽というのは、電子音を作る為にプログラミングなる作業を行うのですが、作曲行為とはまた違う時間を(場合によっては非常に)要するようです。ただ、そのプログラミングは色々と楽曲によって応用できるものだそうで、彼は作曲のアイディアを完成させる前に、電子音響のアイディアを完成させ、プログラミングを先にしてしまうそうです。
かつ本番ではどんな予想外のアクシデントが起こるかわからないので、セッティング表、機材リスト、バックアップ等の準備がとても重要との事。
だから彼は、正直な所、色々な準備を終えて本番に向かう日が一番楽そうに見えます。(予想外のアクシデントがあるかもしれないので内心はどきどきしているのかもしれませんが、、。)
私の方も、少し状況が似ているのです。
リハーサル前にセッティングを考え、バチなどを用意して、練習しておいて、楽器を準備(搬入搬出)して、もしくはステージマネージャーセッティング表を送って、というのが通常の作業。音楽祭シーズンで2、3ヶ月続けて忙しい時期などは、大体4ヶ月前に準備を始めます。後の方にある演奏会のための曲が難曲な場合などは、可能な限りですがもっと早く練習しておいたりします。なぜならこういう場合、直前ほど別のリハーサルの為に練習ができない事が多いからです。次のリハーサルに一日空き日があっても、楽器をまたケースから出して組み立てて、、などとしていたら練習する時間はほとんどありません。。(その後またバラして梱包しなくてはなりませんし、、。)
また時としては自分で楽器もしくは小道具を作ったりしなくてはならなくて、その為に材料を注文したりする時間も必要です。特にドイツは土曜の午後から日曜にかけてお店が休みなので、この辺にも非常に気をつけなくてはなりません!
アンサンブルでの打楽器パートは、とても簡単なときもあれば、このような準備が難易度の80%を占めている時もあります。準備も演奏もバチ替えも譜めくりも厄介な時は本当に一苦労。年間一大イベントです。
ですので、多くの打楽器奏者の方が、本番演奏するまで準備しておく事(=常備菜)の重要性を実感していられるのではないでしょうか。
全国の打楽器奏者の皆さん、いかがですか?!
ですので、私は色々準備していざリハーサル初日という時、まるで千秋楽のような達成感があります。(実際のコンサートの後は、一部のアンサンブルのエキストラを除いてやっぱり梱包搬出作業がありますので、感慨に浸っている時間はあまりありません。)
でもこのような準備がちゃんとしていて、メインディッシュである「演奏」に時間と精神的エネルギーを確保できた時の演奏会が一番充実感がありますので、やはり常備菜は重要ですね。
ですので、作曲家の皆さん、楽譜は早めにくださいねー。
きっといい事があるはず!
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