ブログ開始から時間がばっちり経ってしまいましたが、めげずに初めての更新。
先週末ははドイツのかなり南にあるラーヴェンスブルクからさらにいったヴァインガルテンという小さな街の現代音楽祭でヘルムート・ラッヘンマンの室内楽作品「Mouvement」「Zwei Gefühle」を演奏してきました。良くエキストラに呼んでいただくムジークファブリック。ありがたき幸せ。
練習を重ねれば重ねる程、演奏中の快感がどんどん増していきます。
私はこの曲とソロ曲「Interieur」で擦る奏法での音の醍醐味を知りました。
(余談ですがラッヘンマン初期作品の「Interieur」。書いてある事を丁寧に読むとどなたでも演奏できます!手が早く回らない私でも!ぜひ日本の打楽器奏者のみなさま挑戦してください!ちなみに日本では手に入りにくい(?)Reibestockの使用の指示はありません!
今回も使用した箱形のウッドブロックとテンプルブロック。この曲の場合ラッヘンマン自身からの指定ではないのですが、打楽器奏者ボリス・ミュラー製作のもので音の立ち上がりがよく、なおかつアンサンブルの中でもよく混ざる音色。オペラ「マッチ売りの少女」にはどうやらこのウッドブロックがベストのようで、今年の夏は、彼に出版社から大量注文が来たそうです。今後このオペラが演奏される時は楽譜と共にウッドブロックが送られてくるそう。(細川俊夫さんの出版社ショットでも同じように楽譜と共に風鈴が送られてきます。)
ムジークファブリックは今回演奏した「Mouvement」に使用されるKlingelspielも新たに作ってもらい、ラッヘンマン氏もご満悦。初演当時使用されていたものは壊れてしまっているらしく、私は今までMIDIキーボードで演奏されているものしか聞いた事がなかったのですが、生Klingelspielは素晴らしかった!ちなみにこのKlingelspielはベルリン在住のトランペット奏者/作曲家の方が作ったそうです!ドイツの日曜大工レベル高い!
私の相方によると構造的には特にすごく複雑ではないそうなので、ぜひ日本でもどなたか作っていただき、この曲を演奏してもらいたいなーと思いました。
私の相方によると構造的には特にすごく複雑ではないそうなので、ぜひ日本でもどなたか作っていただき、この曲を演奏してもらいたいなーと思いました。
(写真はKlingelspielを写メするラッヘンマン氏を写メする私を写メするクラリネット奏者カール•ロスマン氏)
という訳で地方の音楽祭ながらお客様にも喜んでいただけたようで、本番はめでたく終了。本番後には皆で美味しい地ビールをいただきました。
私個人としては反省点もあったので、それは二週間後でのケルンの演奏会で挽回したいと思います。ドイツに来てからうれしいのは、同じプログラムでの演奏会が大抵一回限りではない事。やはり一回目の本番の後わかる事はたくさんありますし、回数を重ねれば重ねる程演奏レベルも上がる!リハーサル回数も減らして行ける!経費節約できる!いい事尽くしですね。
おかげさまで今年下半期の山は乗り越え、月曜火曜は心穏やかに音楽教室でレッスンをする事ができました。
2012年も残すところ一ヶ月半。残りの演奏会もレッスンも気を引き締めてやり抜かなくては!
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