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私の好きな音楽家 その2


気づいたブログの更新がめっきり滞ってしまいました、、。
やはりなかなか難しいものです、、。

さて私の好きな演奏家シリーズ第二段。
チェリスト・ Markus Hohtiマークス・ホーティです!


フィンランド人ヘルシンキ在住の彼は、厚く美しい音、知的かつ情熱的な音楽観、そしてどんな難曲でも弾きこなしてしまう実力の持ち主です。かつ声を使ったパフォーマンスも得意。スーパーボールなどのチェロ以外の道具も打楽器奏者に借りたりせず、ばっちり自作してきます。

シベリウス音楽院卒業後オーケストラで演奏していた事もあるそうですが、もっと自由でありたい、と今は退団し、現在はヘルシンキの現代音楽アンサンブルUUSINTAとエレクトロアコースティックアンサンブルDefunensembleを中心にフリーランスプレイヤーとして活動しています。


Defunensembleはチェロ、クラリネット、フルート、ハープ、ピアノ、作曲、サウンドエンジニア、ヴィジュアルメディア・アーティストというちょっと変わった編成のアンサンブル。常にサウンドエンジニアと共にコンサートをしているので、「他のアンサンブルや他の国でエレクトロニックを使う曲をプログラムに入れると良いサウンドエンジニアを探すのに苦労するんでびっくりするんだ!」との事。
彼らは作曲家、エンジニアと常に一緒に企画、演奏活動をする事でエレクトロニックを含む楽曲を普通に取り入れ、クオリティの高い演奏会を目指しているそうです。

ヨーロッパ各地を飛び回っているマークス。数年前にフライト用のチェロハードケースを購入してから、2人分の座席を購入する必要はなくなったそうで「I am very cheep cellist!俺は安いチェリストだ!」と言っていました(笑
1週間滞在するプロジェクトでも荷物は小さなスーツケースにまとまっています。でも服装はいつもエレガント。

スカンジナビア半島の音楽家に会うと自国に住居を持ちつつ、ドイツ、フランス、オーストリアなど大陸内部で演奏活動ができるのは本当にうらやましい限りですね。。
彼ら自身も多くは、故郷を離れる気はあまりないそうです。なぜなら「ここ(自分の国)が一番だからね!」と!
日本とドイツももう少し近ければ良いのに、、。

余談ですが、映画「かもめ食堂」で有名なヘルシンキ。
DVD特典映像に「猫と歩くヘルシンキ」というのがあるのですが、そこで登場する「スタイリストさんお薦めのカフェ」としてマークスのお母さんのカフェが出てきます。残念ながら街中にあった小さくておしゃれなカフェはもうやっておらず、今は郊外でもう少し豪華なカフェをやっているとの事。「かもめ食堂」好きな私としては大興奮でした!

彼にはいつか日本でも演奏してもらいたいものです!





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音楽学校について

2008年から1年ブランクを間にはさみましたが、ドイツの市立音楽学校で子ども達に打楽器を教えています。 日本の打楽器奏者は大抵、学校での部活動で打楽器を始めますが、ドイツには学校に部活がなく、学校も日本より早く終わります。そこで多くの子どもが地域のサッカークラブに入ったり、音楽学校で楽器を習ったりするようです。音楽学校は大人でも入れます。音楽大学とは違って入学試験のようなものはありませんので、公立のヤマハ音楽教室のようなものでしょうか。 ドイツの子ども達(少なくとも私の生徒達)は、お国柄かあまり人と自分を比べるようです。私の生徒達も自分が楽しいか、を基準に毎回やってきます。(「誰々ちゃんよりうまくなりたい!」とかあんまりないので、競争心からの練習はあまりしない、、。というか、来るだけでそれなりに楽しいからあんまり練習しない、、。)それゆえか面白い位みんなそれぞれの個性が音に現れています。これは毎回聴いていて飽きないものです。 当たり前かもしれませんが、自分なりにでも上手く弾けると自分を褒めます。 私も生徒を褒めますが、生徒自身が喜んでいるのがわかると非常にうれしいものですね。 私は何せ生真面目な子どもでしたので、上手く弾けてほっとしても自分を褒めるとかなかったですねー。これはかつての私の先生達はレッスンしにくかったと思います。 自分が子どもにレッスンをする立場になり、自分がレッスンを受けていた時の事を良く思い出すようになりました。良かった思い出も悪かった思い出も自分が教える際の参考になっています。人生無駄はありませんね! 今習っている事が直接音楽に繋がらなくても、将来何かの役に立てばいいな、と願うばかり。恐らく彼らが初めて知り合ったであろう日本人として恥ずかしくないようにあろう、と思う日々です。 さて早いものでもうすぐ12月! この時期になると子どもたちはクリスマスプレゼント、クリスマスマーケットなどクリスマスイベントに向けてうきうき!アドヴェントの時期は「やる事が多くて練習する時間がない!」そうです。とほほ。。。

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日本滞在日記 1

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